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コレステロールの真実を知る

動脈硬化を根本から防ぐ

最近の統計では、日本人の死因のワースト3は、第1位がガン、第2位が心筋梗塞などの心臓病、そして第3位は脳梗塞など脳卒中といわれる脳血管疾患になっています。

第2位の心臓病と第3位の脳卒中は、どちらも動脈硬化が引き金になって起こる場合がほとんどです。この2つの死因の合計は、第1位であるガンをはるかに上回るんです。

つまり、真の死因の第1位は動脈硬化なのです。この動脈硬化の危険因子、いわゆる病気を起こしやすくし、促進・悪化させる要因として最も問題になるのはコレステロールです。

そのために、コレステロールは悪者にされます。諸悪の根源であるかのように、やり玉にあげられますが、コレステロール値が高くなること、つまり高コレステロールだけが動脈硬化の犯人ではないのです。

コレステロール以外の問題も

さまざまな危険因子も、お互いにかなり深く関係しあっています。そして、最終的に動脈硬化の元凶と変貌するわけです。

さらに深刻なのは、高コレステロールも含めて、そういった危険因子の多くは、日常の生活習慣によって生じているということです。

まず、高コレステロールと関連して動脈硬化が起こる仕組みと危険因子を知ることが重要です。

それと同時に、コレステロール値を改善し、動脈硬化性の病気を予防するための、食品選びや食事のとり方、生活法などの工夫が最も大切なことになるのです。

自分自身の生活習慣を改善するコツを見つけることで、コレステロール値を下げ、危険因子を除去し、動脈硬化を予防していくことが可能になると思います。

コレステロールは単なる悪者ではありません。むしろ体に欠かせない脂肪の一種なのです。ホルモンや消化液、細胞の材料になることもわかっておかないと、コレステロールと聞くだけで嫌悪感ばかりを感じてしまいます。

何がなんでもコレステロールを下げなければいけない、という強迫観念にとらわれてしまっては問題です。

また、コレステロールは低いほどよいと思っている人がまだまだいるのが現実です。確かに、動脈硬化の元凶のようにいわれているコレステロールですが、いい面もあるのです。
ただ、悪い面があるのも事実です。しかし、人間の生命活動を維持するのに、なくてはならない成分である脂肪の一種であるのは事実です。

コレステロール体の中で働く仕組み

コレステロールが体の中でどんな働きを持っているかを見てみます。コレステロールは血液によって体じゅうに運ばれます。そして、体のすみずみで、私たちにとって欠かすことができない大切なものの材料として利用されるのです。

ホルモンや胆汁酸

男性ホルモンや女性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどといったように、ホルモンは実にさまざまに私たちの生命活動にかかわっています。

胆汁酸は、脂肪の消化や吸収を助ける胆汁の主成分ですから、私たちの生命活動を支える働き手の1つといえます、。

男性ホルモンや女性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどといったように、ホルモンは実にさまざまに私たちの生命活動にかかわって、重要な働きをしています。

細胞膜

ほかにもコレステロールは大事なものの材料として使われます。それは細胞膜です。人間の体にはおよそ60兆個もの細胞があるといわれます。


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その細胞ひとつひとつの細胞膜の材料なのです。ですから、コレステロールは人間の体の建築材料だと言っても過言ではありません。

コレステロールの分布の現状

コレステロールの約70%は体内で合成されます。そして、人間の体をつくる材料のひとつですから全身に分布しています。

体全体ではおおよそ100gのコレステロールがあり、そのうち25gずつ脳と筋肉に、40gが副腎や肝臓、肺、動脈壁にあります。

血液中にはおよそ10g含まれています。コレステロールは1日あたり1~1.5g必要だといわれています。約30%は食物でとり入れ、70%は体内で毎日新しく合成されます。

適正バランスこそが目標

体の中をめぐるコレステロールは一定の量が保たれるようなメカニズムが備わっていて、多少コレステロールが多く含まれる食べ物を食べても、適正なバランスはくずれないのです。

それにもかかわらず、コレステロール値が高い人、高くなる人がいるのは、さまざまな理由があるのです。

そういった正しい知識を身につけ、きちんと自分のコレステロール値を把握することが、動脈硬化をはじめとした生活習慣病予防の第一歩になるといえるのです。

コレステロールの減らしすぎが問題に

いま、年間で1000億円以上の売り上げを誇っている薬があります。それは、コレステロールを下げるための薬で、心筋梗塞の予防のために開発されたものです。

そこで、コレステロールを下げたら、どのくらい心筋梗塞による死亡率が減少するか、世界各国で調査したそうです。

その結果、心筋梗塞による死亡率は15%減少していました。ところが、なぜか死亡者の総数は変わっていなかったのです。

これはどういうことかと、よく調べてみると、おどろくべき事実がわかったのです。なんと自殺、殺人、事故による死亡率が6%もふえていたのです。

この結果は、コレステロール値を下げすぎると攻撃的になるということのあらわれといえるかもしれません。つまり、その攻撃性が他人に向かえば殺人をおかすことになり、自分に向けば自殺を招くというわけです。

コレステロールはもともと私たちの体に必要なものです。コレステロール値を正常範囲内に保つことはたいせつですが、160mg以下に下げないように気をつけることもたいせつだといわれています。

コレステロールの役割と影響

善玉コレステロールと悪玉コレステロール

コレステロールが全身の細胞に供給されるためには、血液にのせて運ぶ必要があります。そのために、なんとかして血液に溶け込まなければならないわけです。

しかし、血液は水が主成分であり、コレステロールは脂肪の一種です。当然、コレステロールは血液には溶け込めないことになります。

そこで、コレステロールは、アポタンパクという水になじみやすいタンパク質に包まれて血液中を流れます。

このタンパク質に包まれたコレステロールなど脂肪の粒子をリポタンパクといい、大きさと重さによって4種類に大別されています。

リポタンパクの種類

カイロミクロン

大きさは1000~80nmで粒が大きく、逆に密度が極めて小さいものです。小腸で合成され、中性脂肪を運びます。

VLDL

大きさは80~30nmで粒はやや大きめで密度が比較的小さいものです。肝臓で合成され、中性脂肪を運びます。

LDL

大きさは25~20nmで小さく、比重も大きいものです。肝臓で合成され、コレステロールを運びます。

HDL

大きさは12~8nmで非常に小さく、比重が大きいものです。肝臓で合成され、コレステロールを運びます。

コレステロールの運搬役はLDLとHDL

LDLの主要な役割は、血液にのって体内をめぐり、細胞に細胞膜の材料としてのコレステロールなどを運ぶことです。

細胞は受容体(レセプター)とよばれる受け口を通してLDLをまるごと取り込みます。そして、コレステロールなどを利用するのです。

細胞に必要なコレステロールの量には限りがあって、余った分は細胞の中で分解されます。そして、再びコレステロールに構成されて細胞膜の表面に出てきます。それと同時に、受容体はLDLを取り込まなくなるのです。

一方、HDLは全身を循環し、動脈や細胞で余ったコレステロールを回収して肝臓に戻す働きをしているので、コレステロールの掃除屋さんのような役割を果たしています。

善玉と悪玉の名付けの意味

こうして細胞には一定以上のコレステロールがたまらない仕組みになっています。しかし、LDLがふえすぎたり、HDLが減ったりして血液中にLDLがふえすぎると、コレステロールが動脈壁に沈着し、動脈硬化を引き起こしやすくなります。

言いかえれば、動脈硬化の原因となるコレステロールは、LDLによって運ばれるものなのです。

これらのような体内での役割の違いや影響の与え方から、俗にLDLは悪玉コレステロール、HDLは善玉コレステロールと呼ばれるのです。

とはいえ、どちらも同じコレステロールからできているわけで、コレステロール自体には善玉や悪玉という種類はないのです。

主に中牲脂肪を運ぶリポタンパク

主に中性脂肪を運ぶ役割を持ったリポタンパクは、カイロミクロンとVLDLです。私たちが食事でとった脂肪は、まず小腸で吸収されます。

そして中性脂肪は小腸でつくられるカイロミクロンと結びついて血流に入り、エネルギーが必要な筋肉や脂肪組織へ送られます。

残りはカイロミクロンレムナントとして肝臓に運ばれ、再合成されてVLDLになります。肝臓でつくられたVLDLは、同じく肝臓でつくられた中性脂肪を筋肉や脂肪組織へ運びます。

残りは分解されIDL(中間性リポタンパク)をへて、一部はLDLまで変化していくのです。

食生活の改善を成功させる

月に2回、好きなだけ食べる日を設ける

食生活の改善も今ストレスをためてしまってば逆効果になります。コレステロール値や中性脂肪値が高くて高脂血症と診断された人は、たいてい医師から食生活を改善するような指導を受けることになります。

1.食事はおなかいっぱい食べず腹八分目までにすること

2.野菜などで食物繊維を積極的にとること

3.コレステロールや脂肪を多く含む食品は控えること

4.甘いものやアルコールは控える

これらの内容は、実行したいものばかりです。しかし、長年の食習慣を急に変えるのはむずかしいものです。

毎日食べたいものをがまんしていると、しだいに「好きなものを思い切り食べたい」と欲求が生じ、それがストレスとなってしまいます。

一生懸命に食事療法で食事の制限をしても、がまんしたことに対してのごぼうびや見返りがなければ、ストレスがたまってしまう一方で、健康にもよくないでしょう。

そこで、自分へのごぼうびとして、考えられるのが2週間に1回は、がまんせずにおいしいものを好きなだけ食べる日を設けるのです。

そんなことをしたら、せっかく下がった数値も上がるのでは、と心配になりますが、毎月2回程度なら、コレステロール値や中性脂肪値には、あまり影響しないのです。

おいしいものが高脂血症になりにくい食品であれば、なおさらです。2週間に1回好きなものを食べられる、ということを考えながらの食事療法をするのです。

ストレスなく、おいしいものも食べて

そうすれば、苦にはならずに、ストレスもたまらないはずです。いちばん危険なのは、食べたいものをいっさい口にせず、ひたすら耐えたあげくに、反動で暴飲暴食に走ってしまうことです。

その結果、自分の食欲が抑えられなくなり、肥満を招いてしまったり、かえって血液中のコレステロールや中性脂肪がふえてしまったりという結果になってしまいます。

食生活を改善する、ということはとてもたいへんなことです。そして、食事療法とは、しんぼう強くつづけていかなければならないものです。

つらい、と思ったときには、月2回のごほうびを励みにすれば、乗り切れるでしょう。それが高脂血症の改善だけでなく、動脈硬化や心臓病、脳卒中などの予防にもつながります。

腸内細菌の力を借りる

腸内細菌がつくる物質が健康に役立つ

おなかの中には、約100種類、数にして約100兆個もの細菌がすみついています。そして、これらの腸内細菌たちは、それぞれの生活のためにグループをつくり、お互いに、いわば細菌ネットワークと呼べるような連絡網を作って活動しています。

そうした細菌ネットワークは、食事や体調など私たちの腸内環境に応じて、健康を助けるものが活発になったり、逆に健康をそこなうものが活発になったりします。

たとえば、私たちが食物繊維をたっぷりとると、それを小さく分解する細菌ネットワ-クが働き、最終的にはプロピオン酸や酪酸、酢酸などの物質がつくられます。

これらは、私たちの健康にたいへん役立ってくれるのです。

腸内細菌のはたらきでコレステロールを下げる

酪酸は大腸ガンの発生を抑えてくれます。病原菌の活動や増殖を防ぐ作用もあります。

プロピオン酸は血液中の総コレステロール値や中性脂肪値を減らす作用があります。脂肪分の多い欧米型の食事は、コレステロールや中性脂肪をふやして、高脂血症や動脈硬化を招きやすくします。

ところが、腸内細菌によってつくられたプロピオン酸は、肝臓の中で、コレステロールや中性脂肪ができるのを抑える働きをしてくれます。

腸の中では、乳酸菌の一種がコレステロールそのものを吸着し、体外へ排洲してくれます。さらに、この乳酸菌の一種が、コレステロールそのものを壊してくれることわかってきています。

つまり、細菌ネットワークが活発に活動し、プロピオン酸や乳酸菌などが有効に働けば、コレステロールや中性脂肪を減らすことができるのです。

カルシウムの吸収を促進

また、カルシウムの吸収を促進する作用もあります。酪酸やプロピオン酸が、腸内血液の循環をよくしてくれるため、カルシウムの吸収が促進されるのです。

これは、骨粗鬆症の予防や改善にもつながります。


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